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多肉植物は室内で育てられるのか?

多肉植物は室内で育てられるのか?

「多肉植物を育ててみたいのですが、室内でも大丈夫ですか?」
これは、多肉植物を初めて育てようとする方から、私たち専門店によく寄せられる質問です。シンプルな疑問のように思えますが、実はこの問いにしっかり答えるのは意外と難しいのです。
結論から言うと、「YES!室内でも育てられます!……けれども、いくつか気をつけるべきポイントがあります。」
本日は、多肉植物を室内で育てる際のコツや注意点について深掘りしていきます。

多肉植物の原産地と特性

多肉植物は、南アフリカ、南米、マダガスカルなどの乾燥地帯を原産とする植物です。お日さまが大好きで、風通しの良い環境を好みます。また、葉や茎に水分を蓄える性質があるため、乾燥した環境でも生き延びることができます。
例えば、荒野に生えている大きなサボテンを想像してください。誰かが水を与えているわけではありませんが、降雨が少ない環境に適応しているため、たまに降る雨をしっかり蓄えながら生きています。
このように、多肉植物は基本的には「屋外で育つことを前提とした植物」なのです。しかし、品種によっては室内の環境にも適応しやすいものもあります。

室内で育てるデメリットと対策

では、多肉植物を室内で育てる場合、どのような問題が発生するのでしょうか?

1. 日光不足による「徒長」
室内で育てる最大のデメリットは、日光不足です。多肉植物は光を求める性質があるため、十分な日照がないと「徒長(とちょう)」と呼ばれる現象が起こります。
徒長とは、日光を求めて植物が不自然に間延びしてしまう状態のこと。葉の隙間が開き、ひょろっとした見た目になってしまいます。

対策
・窓辺など、できるだけ日光の当たる場所に置く
・植物育成用LEDライトを活用する
・週に1回、数時間だけでも屋外に出して日光浴をさせる

2. 風通しの悪さによる蒸れやカビ
多肉植物は風通しの良い環境を好みます。室内では空気が滞留しやすく、特に湿度の高い時期はカビが発生したり、根腐れの原因になることも。

対策
・エアコンや扇風機を活用して空気を循環させる
・通気性の良い鉢を使用する
・水やりの頻度を控えめにする

3. 水やりのタイミングに注意
多肉植物は乾燥に強い反面、水の与えすぎには弱いです。特に室内で育てる場合は、土の乾きが遅くなるため、水やりの頻度を間違えると根腐れを起こしてしまいます。

対策
・土が完全に乾いてから水を与える
・夏場は休眠期なので極力水やりを控える
・冬場も成長が緩やかになるため、水を与えすぎない

室内向きの多肉植物の種類

それでは、室内で育てるのに向いている多肉植物をいくつか紹介します。

1. ハオルチア
ハオルチアは、葉の中が透き通っている「窓」が特徴的な品種。特に「オブツーサ」は、光にかざすと葉が宝石のように輝きます。
ポイント
・直射日光は苦手なので、レースカーテン越しの光が最適
・水やりは控えめに
・室内でも綺麗に育つ

2. サボテン
サボテンも室内で育てやすい多肉植物のひとつ。窓辺の日光で十分に育ち、種類も豊富なので、インテリアにもぴったりです。
ポイント
・風通しの良い場所に置く
・夏場は水やりを控える
・冬場も成長が緩やかになるため、水の量を減らす

3. アロマティカス
多肉質のハーブで、葉を触ると爽やかな香りが広がります。キッチンやリビングに飾るのに最適。
ポイント
・窓辺の明るい場所に置く
・水挿しでも育てられる
・香りを楽しめる

休眠期の管理と屋外への移行

多肉植物には「休眠期」があります。夏や冬には成長が止まり、水やりの頻度を減らす必要があります。
また、寒冷地では冬場に室内へ取り込むこともあります。その際は、春になって屋外に戻すときに注意が必要です。急に外に出すと、太陽光に慣れていないため「葉焼け」を起こすことがあります。

屋外に戻す際のポイント
・最初の1週間は、朝日や夕日の弱い光に当てる
・2週間目から徐々に直射日光の時間を増やす
・焼けやすい品種は、遮光ネットを活用する

まとめ

多肉植物は、工夫次第で室内でも楽しめる植物です。ただし、
・日光不足による徒長
・風通しの悪さによる蒸れ
・水やりの頻度を間違えるリスク
といった課題を理解し、適切な環境を整えることが大切です。
まずは「ハオルチア」「サボテン」「アロマティカス」など、室内向きの品種からチャレンジしてみてください。
お部屋の中でも多肉植物を楽しんで、緑のある暮らしを満喫しましょう!
多肉植物のお買い物は、ぜひ専門店「ハルストラテジー」をご利用ください。

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